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2016年3月27日 (日)

クライメート・ジャスティスの観点からCOP21交渉と原発再稼働を考える(その3)

ワークショップ「クライメート・ジャスティスの観点からCOP21交渉と原発再稼働を考える」の報告(その3)です。フランスから参加された2名の方々のレポートです。

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ベルナール・ラポンシュさん(フランスの原子力専門家、明石書店から共著「フランス発『脱原発』革命」が出版されている)

 政府や企業は温暖化問題が現われたことで、原発問題が救われたと感じただろう。というのは、彼らは以前から「原発は安全で経済的で環境に優しい」と言っていたが、実はそれほどでもないことがわかり、新たな原発推進の根拠を探す必要があったからだ。しかし、原発は温暖化対策に有用だというこの根拠は、従来からよく使われてきたものである。

 脱原発の活動家にとっては原発廃止のために闘わなければならないと同時に、原発輸出阻止のためにも闘わなければならない。

 原発の利点の主張に対しては、2つの有効な反論がある。

 一つ目の反論:判断基準が環境だけということであれば、原発は温暖化効果ガスを出さないのでよいということになる。実際には排出だけの問題ではない。ウランや化石燃料には資源量に限りがあり、資源の奪い合いが起きる。事故のリスク、廃棄物のリスクもある。これらすべてを判断基準にすれば、原子力も化石燃料も使用をやめなければならない。エネルギーの消費量を減らし、自然エネルギーを使う方向にかえなければならない。原子力は温暖化効果ガスの排出削減のためには全く期待できない。

 二つ目の反論:気候変動に関して、原子力は本当に重要なのかという問題がある。原子力によって削減できる温暖化効果ガスは、実はそれほど多くない。2010年のデータによれば、温暖化効果ガス排出量のうち発電によるものは4分の1で、ガスの内訳は76%がCO2、16%がメタンとなっていて、これは化石燃料の燃焼によって発生しているが、運輸や暖房によっても発生している。発電のうち、原子力は11%にすぎず、再生可能エネルギーは23%に達している。原子力の代わりに化石燃料を使ったとして、温暖化効果ガスがどれだけ増えるか計算してみると、原子力によって削減できるのは2.7%に過ぎないのである。リスクを考慮すれば明らかに割に合わない。

  

ジャクリーヌ・バルヴェ(フランス、ATTACフランス社会・エコロジー委員会)

 パリ協定の評価、脱原発運動について話したい。

 COP21は京都議定書を更新する最後の機会だった。フランス政府も何とかして成功させようとした。その努力は主にアメリカに何とか批准させようとすることに向けられた。これは、京都議定書を台無しにしたのはアメリカだからである。しかし、パリ協定は一切拘束力のない文書になった。クライメート・ジャスティスを完全に放棄した。途上国は、先進国からどれだけ見返りを受けられるかに応じてパリ協定を受け入れた。南の国における再生可能エネルギー開発は多国籍企業によって行なわれることになり、さらに北の国に利益をもたらす。オランドは「これは革命だ」と言ったが、北の国の政府や多国籍企業にとっての革命にすぎない。

 原子力は費用、セキュリティ、廃棄物の面から気候変動の解決策ではない。エネルギーの生産を減らし、再生可能エネルギーを増やすことをめざさなければならない。再生可能エネルギーは、現在のエネルギー生産に上積みするものではなく、エネルギー生産を減らした上で分散化させるものだ。そのためには大胆な変革が必要。多国籍企業の支配のもとでは不可能だ。WSFのような繋がりが大事である。ドイツでは炭鉱の閉鎖が実際に行われインパクトを与えることができた。大事なのは数の力であり、政府に圧力をかけることで社会を変えていく力になる。

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